体験記「子宮がんのタニヤレデイ」かんぱい(タニヤ) HN:ようしんさん

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タニヤ3

Kanpai カンパイ

体験記「子宮がんのタニヤレデイ」かんぱい(タニヤ) HN:ようしんさん

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(titole) 子宮がんのタニヤレデイ
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(location) かんぱい(タニヤ)
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(day) 2012年5月
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「日本人は嘘つきばかりね。」

「私は日本人に騙されたよ。」
タニヤで客引きをするWは日本語が堪能なカンパイで働く女だった。

日本人の悪口を言うWとの会話は新鮮だった。

「あなた、結婚していますか。」

俺は両手をかざし、指輪がないことを見せた。

「以前離婚して、今は一人だよ。」

本当は俺は結婚しているのだが、遊びの場では独身者を通している。
ただし、離婚して一人と言ったほうがリアリテイがあり、もっぱらこの表現が気に入っていた。

「本当か。なら私をペイバーしてください。」

Wは自称28歳、容姿は人並、決して俺の好みではないが、その個性的な毒舌に俺は惹かれていた。

もっと彼女の話が聞きたい。
その好奇心で俺は彼女をペイバーした。

イタリアンレストランで、俺は彼女の話を数時間、聞いた。

彼女には日本人の恋人がいて、数年付き合ったが、やがて捨てられた。
ここまでは普通の話であるが、その理由は彼女の病気がきっかけだった。

彼女たちは結婚まで約束していたのであるが、直前で彼女が子宮がんにかかっていることが判明した。
そこで彼女が病名を告げたとたん、男はすぐに彼女のもとを去った。

そして、彼女の「日本人の男は信じられない。」という
くだりになったのだ。

闘病生活のあと、心を閉ざしたまま
彼女は夜の世界に戻った。

そして彼女は日本人をだますことに快感を覚え、その駆け引きにあけくれた。
それは彼女の日本人に対する復讐だったのかもしれない。

俺は深夜まで、ワインを飲みながら彼女の壮絶な人生の一端に触れた。

俺達は俺のホテルで一緒に寝ることにした。

俺は彼女にはお金は払うが、SEXをする気にはならなかった。

簡単に言えば、男性代表からの彼女への謝罪の気持ちが大きくなっていた。
そして傷ついた彼女に対して、癒しを与えたかった。
そして裸の俺達は何もせずに抱き合って寝た。

彼女から「SEXはしないの。」と聞かれたが、

俺は「ただ一緒に寝るだけでOKだよ。」と答えた。
そして朝を迎えた。

一晩経って、彼女の寝起きの顔はゆるやかな表情になっていた。

俺は彼女に「よく寝れたか。」と尋ねた。

彼女は、よく寝れたと答え、そして俺に言った。

「あなたに抱いてほしい。」

俺は彼女が昨晩、お金で抱かれる男性には一切感情移入しないことを聞いていたので、「俺はいいよ。」とやんわりと断った。

また子宮がんであった彼女がSEXを望まないであろうと配慮の気持ちもあった。

「たまには仕事でない気持ちで、SEXしたいの。それに子宮がなくてもSEXはできるのよ。」

俺はなぜかそうした彼女の気持ちが嬉しくて、彼女を抱いた。
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